いきなり登場スタッフDです
当店はカワサキ正規代理店という事もあり新車のみならず中古車も
カワサキ車を豊富に在庫させて頂いておりますが、中古車の展示前には
必ずスタッフが一台一台チェックをさせて頂いております。

今回の車両はカワサキのキャブモデル中古の中でも群を抜いて人気の
『ＧＰＺ９００Ｒ』そうニンジャです。

このGPZ900Rはご存知の方も多いと思いますが中古車をお探しの際に
気にしたいポイントとして『カムかじり』です。

写真の上側のカム山にミミズの様な模様が見えますか？
※ちなみに下が新品カム
これが【かじり】という現象でで油膜切れ等色々な要素で発生してしまうのですが
なんせGPZ900Rはこの持病がかなり出やすいエンジンなんです。

今回入庫のGPZ900Rファイナルエディションは雨天走行もなく屋内保管の
きれいに乗られていた車両なのですが。。。

バイク歴の長いベテランライダーさんなら『あるある』かもしれませんが
空冷ビックバイクで大事にしすぎるが故に暖機運転がめっちゃ長い人の
ノーマルマフラーってエキパイが真っ青に焼けてましたよね
このニンジャの前オーナー様はオイル管理もよく、さぞ大事に
されていたのだと思うのですが、使用方法がちょっぴり忍者には
あっていなかったようでカムかじりが発生してました。

原因として

①毎回期間があいてエンジンを始動している（乗る頻度が低い）
②使用エンジンオイルがあっていない（低粘度やグレード違い）
③暖機が長すぎる（特にサイドスタンドでの暖機）


などが考えらるのですが大切にしすぎていても機械物ですから機械にあった
接し方をしていないと消耗・不具合なんかは出てしまうものですよね。

機械的なお話をすると

・セルモーターが回る
・クランクが回りオイルポンプが回る
・エンジンオイルを吸い上げ全体に送油する
※イメージで言うなら足先から吸い上げ、頭まで送り、重力でまた足先に戻ってくる感じ

の順番でオイルは潤滑されますのでエンジンとめて一晩もすれば
カム周辺のオイルは下がり、金属への油膜だけが頼りになります。
この状態から数週間放置され油膜までもカラッカラに乾いてしまっている状態で
セルモーターを回すと金属同士が直接こすれてしまいます。
しかもチョークひいてエンジンが『ブゥゥーーーーん』と掛かってしまえば
潤滑もまだ充分にされていないカムシャフトが急に高回転で回転を始める事になります。

これでは金属にとって良い！！とは言えませんよ？？

※実際セルモーターを回してカムシャフト周辺までオイルが充分に
回ってくるまで目視で見ていても10秒近くは掛かりますよ

そんな訳で「大事にしすぎちゃって」起きてしまったと思わるこのカムシャフトの
かじりをまだ新品部品はカワサキから出るうちにしっかり直してしまおう！というのが
今回の中古車展示前チェックのお話！！

正直部品代だけでもゆうに10万円は超えますがメーカー廃盤になったら
一大事な部位だけにしっかりと手を入れてから中古車販売致します！！

インテーク（ＩＮ）/エキゾースト（ＥＸ）の新品カムシャフト！！
その他カム山を受け止めるロッカーアームや各種ガスケット
少しだけ伸びがあったカムチェーンなどをごっそり交換しちゃいます♪

⇒その2へ続く…

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